「話してくれてありがとう。」
佑が口を開く。
それに首を振る。
私は感謝されるような人間じゃない。
だからいいの。
「私の事、いつでも切り捨ててね。
今すぐにでも、じゃないとみんなの人生めちゃくちゃにしちゃいそうで怖い………」
「それは心配ない」
私の言葉にすぐに反応したのは陸。
「俺達の人生はもうめちゃくちゃだ。
今更どうなろうが大丈夫。
それに、それの倍幸せだから」
乗り越えられる。陸は珍しく笑って言った。
「……関わらない、なんてもう出来ないよ。
死ぬまで関わるよ」
可愛らしく笑って凪も言う。
「陽葵ちゃんは馬鹿だなぁ。
俺ら、そんなに弱くないよ?」
挑発するような、だけど優しさで包まれている素敵な笑顔で佑は言う。
「陽葵……」
昴の方を向くと、手招きをされた。
私は立ち上がり黒いソファに座る昴の前まで行く。
「そばにいろ」
すると昴はそう言って私の涙を優しく拭った。
「みんなバカだ…………」
私は涙をぼろぼろ流しながらそう言った。
本当に、みんなバカ。
だけど、最高に好き。