少し、聞いてみてもいいかな。
「輝、昴って……」
「……昴?
陽葵昴知ってるのか?」
「……まぁ、同じ学校だよ」
私がそう言うと、そうか。と昔のことを思い出しているのか遠い目をした。
「昴…元気か?」
「うん、元気」
……あんまり喋らないからあれが元気の状態なのかはわからないけど。
元気なんじゃないかな。
「昴のこと、よろしくな」
輝はそう言って口角をあげるけど、
「私、別にそんな関わりないよ」
と、嘘をついておいた。
「……そうか、それでも。よろしくな」
「……会いたいとか、思ったりする?」
もし会いたいと言うなら会わせることは簡単だ。
輝が望むなら会わせてあげたい。と思った。
「会いたい、か。
別にいいよ。もう俺らは違う世界の人間だ。
もし会う運命ならその時でいい」
輝はそう言ってお酒を飲んだ。
………まぁ輝ならそう言うと思ったけど。
「……そう」
きっと昴も同じ事を言うと思うな。となんとなく思った。
「陽葵」
すると夏目が来た。
「今日、泊まってくか?」
うーん、どうしよう。
輝の出発は明日の朝でしょ……泊まっておくべきかな。
ちらりと輝をみると、目が合った。
「明日も学校だろ。
帰りな」
するとそう言って暁さんを呼んでお酒の追加を頼んだ。
「だって」
と、夏目に言うと「わかった」と夏目は言って席を立った。
「輝、気をつけて行ってきてね」
私はお酒を飲む輝に言う。
「ああ」
輝はそう言って私の頭を撫でると「じゃあまたな」と言った。
「うん、ばいばい。」
私はそんな輝の隣から席を立つとこの部屋を出て帰る支度をした。


