佑 side







『なんか今日、転校生来た。』







ある日突然。


凪がお昼休みにそう言ってきた。




「ふーん、転校生?」


「そう、女の子なんだけどすごく美人さん」


凪が人のことを話すのは珍しくて、少し気になった。


でもきっと、一番気になっているのは昴だろう。



俺が凪が人のことを話すことに珍しがるのと同じで、昴も俺達のことを一番よく見ていて気にかけていることはわかっている。



「そいつ、明日連れてくぞ」


ほら。


「おっけー」

「ああ」

「わかったー」


それに返事をする俺に陸に凪。



やっぱりみんな、こうなることがわかっていたようですぐに返事をした。


凪がなんで、陽葵ちゃんのことを目につけたのかは、次の日すぐにわかった。