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そして放課後、帰ろうとバイクを取りに行ってるみんなを校門で待っている時。



パチンッ


ん?

喧嘩かな?

平手打ちのような音がしてそちらを見ると、


「なんでっ…ウソつくの!?」


「……」


「何も言わないんだ。
ウソなんだね、全部」


「…………ごめん」



「謝るなら最初からウソつかないでよ!」



カップルだろうか……


女の子が涙を流しながら男の子に叫んでいる。



………ウソか。

おおかた彼氏が浮気していたのをずっと黙ったまま、あの子と付き合っていて…といったところだろうか。

にしても、こんなところでやめて欲しいな。
強制的に見せられるこちらのみにもなってほしい…


いや、本気で思ってるからこそ。
周りのことなんて目につかないのかもしれない。



「もういいよ。ばいばい」


「おいっ……」


「何よ。あの子のとこ行けば?」


「…………ダメだ…お前とも一緒にいたい」


パチンッ


「さいってー。知らないわよ。」



女の子はそう言って男の子の手を振り払うとスタスタと歩いていった。



……当然の事だろう。

男の子、それはダメだ。



「うわー、すごかったね。」


と、丁度その時みんなが来た。
……いや、もしかしたら最初からいて、隠れていたのかもしれない。


「…平手打ちか、痛い」

佑は自分はされてないのに、自分の頬をさすりながら言う。


「……ウソつくんなら最初から離れていた方がいいのに」


ボソッという陸。