ヒカリのように




「つけ方わからなかった。」


私は一応持ってきたリボンをぷらーんと見せる。


「貸してみ」


樹さんがそう言って手を出すので、私はリボンを樹さんの手の上に置いた。


すると樹さんは私のネクタイをほどいてとると、簡単にリボンをつけてくれた。



「出来た。こっちの方がいいよ」


「え、はや。
すごい、つけ方教えてください」


「いいよ」


樹さんはそう言って私にリボンのつけ方を教えてくれた。







「って、やばい。陽葵時間が無い。
荷物俺が持ってくから車に乗りな」


樹さんは腕時計を見てそう言うと慌てて私の部屋に入って荷物を持ち上げた。


さっき明人さんに「遅刻するなよ」って言われたばっかなのに。


私も急いで表に向かった。


外に出ると既に車が。

私はそれに乗り込む。運転席には夏目。


「んぁ?遅かったな。
手ぶらか?」



「いや、樹さんが……」


ガチャッ


すると丁度荷物を持ってくれていた樹さんがドアを開け、車に乗りこんだ。


「ごめん夏目。だして」


「はいよー」



そして車が走り出した。