ヒカリのように





机の上に綺麗に置かれた制服を手に取る。



制服なんて、初めてかもしれない。



……どうやって着るんだろう。




とりあえずすべて広げてみると、上に着るものと下に着るものの区別はついた。


私は着ていた服を脱ぎ捨てるとワイシャツに手を通した。



そしてスカートを履いた。



このプリーツスカート、チェックだ。


かわいいかも。


少しだけ心が踊る。


でもここからが問題だ。


白のカーディガンがあったのでそれを羽織ると残ったのは靴下とジャケット…?と、リボン。



靴下とジャケットはわかる。


けどなんだこのリボン。


どうやってつけるんだろう?

じっと見ているとリボンの下にネクタイがあるのに気がついた。


こっちがいいかな。

ネクタイなら縛れる。

私はネクタイに手を伸ばすとささっとネクタイをつけて靴下を履くと部屋を出た。



「お。高校生だね」


すると待っていた樹さんがそう言って微笑んだ。


「樹さん、着方これであってる?」


私は手を広げて自分を見せた。


「あってるよ。」


「このジャケット、羽織らなきゃダメ?」


私は羽織らず持ってきたジャケットを樹さんに見せる。

まだ少しあったかいから。

「ブレザーね。どっちでもいいよ」


これ、ブレザーって言うんだ。



「あ。リボンにしなかったんだ。
陽葵はリボンの方が似合うと思ったけど」



すると私のネクタイに気がついた樹さんが言う。