あれから数日。
私は放課後、陽炎の倉庫に行くことが日課となっていた。
「陽葵、お菓子もらったんだけど食べる?」
「え。食べる」
下っ端の子達と話すのは楽しい。
すぐに仲良くなれたし。
みんな、とっても優しい。
「ん、美味しい」
親が知り合いから貰ったというクッキーを食べる。
みんな食料すごいもってるなぁ。
昨日だってお菓子貰ったし。
「陽葵。そろそろ時間」
「あ、うん。
じゃあまたね、ありがとう」
陸に呼ばれて下っ端の子達とバイバイすると私は陸のバイクでマンション近くまで送ってもらった。
「ありがと」
「おう。気をつけてな」
「うん。陸も」
そう言って陸に背中を向けようとすると、手を掴まれた。
「?」
どうしたんだろう?