「どうしたの…」

「……別に」

別に、っていう顔じゃないよ。

「……まぁまぁ、昴。素直にいいなよ。
陽葵ちゃんきて一番嬉しいのは昴でしょ?」

佑が言う。

そうなの?

「……そんなんじゃねぇよ」

昴はそう言ってフェンスの外を見ると、紙パックのジュースを飲んだ。

案外可愛らしいの飲むんだね。

「まったく。ごめんね陽葵ちゃん」

「……ううん。大丈夫だよ」

「もーすぐ授業始まるぞ」

「行くか。」

陸のその声でみんな動き始めた。

なんだかみんなどことなくそわそわしてる気がする。
どうしたんだろう?