ヒロくんには笑っててほしいだけ



でも、離れてみると分かったこともある



だって、世界が灰色にだった



何をしても何を話してても



頭の隅にはいつだってヒロくんの存在があって



心がぽっかりだった




「ヒロくんはどうして
 苦しそうに辛そうにするの??
 私が傍にいるから??」



「桜………違うよ。
 桜は何も悪くない。
 俺が桜を苦しめてたんだな
 ごめんね。
 だから、もう俺から離れないで」




そう、また苦しそうな声で私を抱きしめたヒロくん




久しぶりに感じたヒロくんの温もり



そこで再び涙が溢れ出た


もう泣かないって決めたのに