「桜、一旦座ろう??」
そう言ったヒロくんと冷えた床に腰を下ろした
その間もヒロくんは私の手を握りしめたままだった
そして、離れた間を埋めるかのように
ぴったりとくっついていた
「ねぇ、桜
どうして俺を避けるの?
俺、なんかした??」
そう顔を覗きこむヒロくん
でも、やっぱり瞳の奥は悲しさが隠れていた
「ごめんなさい。
そういうつもりじゃなかった。
ヒロくんは、いつも私の前ではたくさん笑ってくれる
けど、それと同じようにヒロくんは必ず
悲しそうな瞳をするでしょ?」
私は思った事を話した
そしたら、ヒロくんは一層苦しそうな表情になった
その瞬間、胸のあたりがギューって苦しくなった
ヒロくんのこんな表情が見たくなかったら
離れたのに


