そこで一旦別れた私たち




「陽斗くん、相変わらずだね」




靴を履き替える時




そう言った唯奈ちゃん




それはどういう意味なのかは分かる





「うん。相変わらずモテるんだね」




そう答えた私の顔は




一体どんな顔をしていたのかな??




唯奈ちゃんがどこか悲しそうな表情をしていた




そして、2人で玄関へと行くと



既に李緒くんとヒロくんが待っていた




「お待たせ」




「そうだ!!
桜ちゃんの入学祝い今からパーっとやりに行かね?」



そう提案したのは李緒くんだった





「おい、李緒
私の入学祝いもでしょ」




「お前のは家でやっただろ??」




「クソ兄貴」



そういきなり喧嘩を始めてしまう2人に戸惑う私




ヒロくんはただ見ていた




「ヒロくん??」





だけど、その瞳に私を映して欲しくて





名前を呼んだ




そしたら



「どうしたの?」




優しい瞳をして見てくれるから




「李緒くんの提案、乗ろうよ!
私、パーっとやりたい」




「分かった。
おばさんにちゃんと連絡入れなよ?
おい、李緒、桜がその提案乗ったから
さっさと行くぞ」



そう言って私の手を引いて歩き出すヒロくん




手はすぐに離れてしまったけど




「ほんと、陽斗って桜ちゃんには甘いよなー」




なんて声を出しながら




唯奈ちゃんと着いてくる李緒くん




確かに、ヒロくんは私をとても甘やかす




それは、びっくりするほどに甘く甘やかす