あれから早くも一ヶ月が過ぎようとしていた。今日も暖かい図書室で私と遊はお昼ご飯を食べていた。私は昼休みや放課後に例の図書室に行くのがいつの間にか習慣になっていた。



どうせ結月ちゃんも昼休みや放課後になるとふらーっと何処かへ行ってしまうから。



そして、この約一ヶ月で私は……



「なに?じーっと見て。ご飯ならあげないよ」



「はっ!?そ、そんなんじゃないです!!」



「ほら、お手」


私の発言は無視され差し出された遊の手。私はなんの疑問もなく、犬のように手を重ねた。


「いい子。はい、お菓子」


遊から貰ったのは赤い袋に包まれたチョコレートだった。



「やった〜!って!!またやってしまった……」


私は、いい感じに手懐けられていた。