「遅いんだけど」
そう言っても気づいていないのか、それともただ避けているのか、俺を見ることもなくため息をして教室に入っていった。
こいつ…っ!
詩乃が準備をしている間も声を掛けたのに、ここぞとばかりに無視してくる。
そして、電気を消して出ていこうとしたのでスイッチに手を伸ばした手を掴んだ。
驚いたのか、顔を上げる詩乃。
「さっきから無視ってご主人様に向かってどういう事?」
その言葉を聞くと詩乃は慌てて謝ったり、しょんぼりした顔になったり。
本当に見てて飽きない。
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