「飲み物買ってこようと思って…で?なんで詩乃1人だけ?」


「そ、それはでみんなそれぞれ遊びに行きまして…ですね」


遊は、ふーんと言いながらクーラーボックスに飲み物を放り込んで隣に座った。


「寂しくなかった?」


「……少しだけ?」


「そう?はい、これ」


笑って差し出されたのは冷たいりんごジュースの入ったペットボトル。ひんやりと気持ちがよかった。


「ありがとう……」


「倒れられても困るしね」


はは、と笑って海の方を見つめる遊の横顔は清々しいほど綺麗だった。