「もう、詩乃がいるから寂しくないね?」


「…はい!それに遊が寂しくなったらいつでも行くので呼んでください!!」


遊の家、結構居心地よかったし!


「…ばか。そんなこと簡単に言うな。…ほら、行くよ」


くるっと踵を返して遊は旅館へと向かった。
置いていかれた私は慌てて追いかけたのだった。


遊と別れて、部屋に戻ると花奈ちゃんがお布団にくるまっていた。結月ちゃんは見当たらない。


「あれ…花奈ちゃん、結月ちゃんは?」


「あ…ま、まだ先生の所じゃないかな!?」


そう答える花奈ちゃんは少しだけ顔が赤い。