飼い主と私。


「遊…?……ってまってどこに行くの!?」


急に手を引いてどこかに行く遊。何を言っても答えてくれることは無かった。


手を引かれるままついて行って、着いた先は海の家。中に入っても手は離されることは無く、そのままずっと奥の方に連れてかれた。

他の人は忙しくて、帰ってきたことに気付いてないようだった。…先生以外。



「……どうしたの…?」


電気のついてない廊下で、遊を見上げる私。


「手、貸して」


「へ?」


遊は返事を聞かないまま、手を掴んで遊の口元に持っていった。


「ちょっ……遊…!?なにするのっ!?」


「……消毒」