「いいじゃんいいじゃん、遊ぼーぜ」


もう1人が肩に触れようとした時、パシッと弾くような音がしたと共に、目に少し癖のある色素の薄い髪が映った。


「ゆ、遊……!」


「あんたら、俺の彼女に触んないでくれる?」


遊がどんな顔して言ったのか見えなかったけど、3人は酷く焦った表情で数歩後ろずさった後、急いで逃げていった。


い、いま…今……彼女って……!彼女って!


一気に顔が熱くなるのが分かった。


「詩乃、大丈夫!?触られてない?」


遊は慌てたように急いで私の方を見て、頭を撫でた。


「う、うん……ちょっと手に触れたくらいで…大丈夫」


右手を触りながら笑うと、それを聞いた遊は口を閉じてしまった。