外に出ると夏の日差しが容赦なく照りつけた。砂浜にはさっきよりも沢山の人で賑わっていた。


「んー、遠くまで行ったのかなぁ」


辺りを見回しながら、ざりざりと熱い砂浜を歩いていくとドンッと誰かにぶつかった。



「いてっ……」


正面を見ていなかったため、衝撃を抑えきれなかった私は砂浜に尻をついた。


「いたた……」


「あ〜大丈夫?」


「へ?あ……こちらこそ、よそ見してて…すいません」


立ち上がって相手を見ると、20歳くらいの、金に染めた髪といかにもチャラそうな身なりの人。