ふっ…何やってんの…?



今から会いに行って脅かしてやろうか、なんて考えてドアノブを触った。




…が、すぐにその手はドアノブから離れた。




「…誰、あいつ……」



俺の目が捉えているのは、詩乃にアイスを渡して隣に座った黒髪の男。会話をしているのか、詩乃は笑ったり怒ってたり。


なんでそんなに嬉しそうなの…まさか……彼氏?



そう思った瞬間、なんだかもやもやしたようなよく分からない気持ちになった。