俺はピンク色の車や、やけにキラキラ光るピンク色の風船に目をやった。


正面に立つ、全身ピンクなこの人は美柳真(みやぎしん)さんって言って、近くで小さなカフェを営んでる俺の父の古い友人。



キリッとした目といい感じに刻まれたシワが大人な雰囲気を醸し出してる。結構、沢山の人に好かれてる。



「知ってるか?遊。俺はここらの子供達の間じゃ、ピンク魔人って呼ばれてるんだぜ?凄いだろ?」


そう言ってケラケラ笑う美柳さんは心底嬉しそうだ。


まぁ、美柳さん子供好きだしな。


「遊は何しに来たんだ?まさか、俺に会いに?」