少し先で、首を傾げる時雨。私は慌てて時雨の元に走った。


「ご、ごめん……」


謝りながらショッピングモールを出るとふわっと風が吹いた。


「あ、時雨、バスで戻るよりここの駅に乗った方が早いよ」


ショッピングモールの入り口の前でそう言うと、時雨は少し考えているようだった。


「暗くなるし、詩乃が危ないでしょ?」



おぉ…時雨が人の事を気遣うように…!!