そっか……元気なんだ…



「よかった……あ、ほらもう電車来たから帰りな?お母さんも心配してるよ…」



電車の来る音がして、私は笑ってそう言うと、時雨は少し悲しそうな顔をして、笑った。



「明日、休みだしまた、ここに来るから。出掛けよう?」



「…へ?あ、うん」


私が頷いたのを見て、時雨は踵を返して駅のホームへと歩いていった。




あぁ…お母さん。お母さんは私のこと…覚えてる…?


今でも、私のこと……憎んでる?





きゅうっと苦しめられるような心の痛みに、私は涙を零した。