きっと、私と一緒にいてくれるのは
泰斗の優しさなんだと思う
今まで散々、
泰斗の優しさに甘えてきた
もう、甘えられない
あーあ、
もう少し心の準備ができてたら
受け入れられてたのかな
祝福できてたのかな
最低だ、自分
消えてしまえばいい、私なんて
────ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
誰か来た
お母さんがいない
そっか、私が出なきゃいけないんだ
私は重い足取りで、
玄関に行きドアを開ける。
「あ、泰斗」
「あ、泰斗じゃねーよ！何帰ってんだよ！つーか、確認しないで開けてんじゃねーよ」
…なんで私、泰斗に怒られてるんだろ
「うん、ごめん」
「ったく、心配すんだろ」
え、なんで私…
泰斗に抱きしめられてるの
「泰斗…なんで、」
「なにが」
「なんで…抱きしめたりするの」
「なんでって、好きだからだろ」
好き？誰が？誰のことを？
