「びっくりさせてごめんね」

「…じゃあ、職場戻るから……あ、そういえば、さっきそこで泰斗くんに会ったわよ」

「あ、うん」

泰斗とのことは、お母さんに話してない。
付き合ったことも別れたことも、
もうほとんど一緒にいないことも

…あれ?
泰斗って、朋美と帰ったんだよね?
なんでもう帰ってきてるの?

……まぁ、いいや。
とりあえず、今は…全部忘れたい。

明日、学校行くのが怖い…
おかしいなぁ、平穏な日々を過ごせるはずだったのに…形は違えど元通りになったと思ったのに。。


───♪~♪♪~♪~

私のスマホが鳴る。
画面を見れば、泰斗の名前。

…久しぶりの電話に、
ドキドキが止まらない。

「もしもし」

恐る恐る電話に出ると、

「もしもし?いと?」

優しい声で私の名前を呼ぶ泰斗の声。