「いと!ごめんっ、今日ちょっと…泰斗と…」

やっと出てきたかと思えば、
泰斗と帰ることになってたみたい。

もう、早く言ってくれればいいのに〜

っということで、1人で帰宅。
久しぶりに1人だけど、随分慣れた。

「えっ、嘘…」

下駄箱を開ければ、
悪口が書かれた紙にカッターの刃。

気づくのが遅すぎた…

そして、片方の靴がない。
これじゃあ、帰れない…どうしよ

「いと?」

振り向けば、泰斗が立ってた。
私は、泰斗にバレないように慌てて下駄箱を閉める。

危ない…
もう、泰斗には変な心配はかけない。

「あれ、朋美は??」

「先、玄関行っててだって」

「そっか」

「帰んないの?」

「あ、えっと…帰る!じゃあ、またね!」

私は逃げるように学校から出た。
もちろん、上靴で

変に思われたよね、きっと。
でも、そうするしかない…
傍から見たら履き替えるの忘れた人みたいだけど仕方ない…