それからというもの。
お昼にはボロ階段に行って、
放課後は、朋美と帰っていた。

泰斗とは、挨拶する程度で前みたいにずっと一緒にいることはなくなった。


そして、泰斗と付き合ってた時に話しかけてくれてた子達は、前の朋美との一件で全く話しかけてこなくなった。

もちろん、他に友達はいない。

まぁ、前の生活に戻ったといえば戻った。


「いと、じゃーな」

「うん、ばいばい、泰斗」

…泰斗への恋心が全くなくなったってわけじゃないけど、自分なりには吹っ切れたし…
今いい感じに、泰斗と朋美が惹かれあっているのも目に見えてる。

朋美と帰れるのも時間の問題。


カバンを持って、
朋美のクラスの前に行くと、
聞こえてきた女子達の声。

「ねぇ、あの隣のクラスの変な子いるじゃない?ともちんと喧嘩してた!」

「あー、有賀さん?だっけ?」

「あの子、清水くんと仲良くしてるみたいよ」

「あ、あの時も手繋いでたしね!」

「うざ。私ら先に狙ってたのに」

…うわ、やばい。
恨まれてるよ、だいぶ。

そういえば、裏ではファンが多いっていってたな朋美が…。

気をつけないとやばいかも?