私と糸


────ガラッ

「辻、いる?」

なぎくんは、大声で朋美を呼ぶ。
そんな…みんなの注目浴びてるよ〜

もう、帰りたすぎる…


「あ、清水くん?あ…いとちゃん」


ヒソヒソと聞こえる周りの人の声。

「えー、有賀さんじゃん」

「朋美に怒鳴ったんでしょ?」

私のことだけじゃない…

「あいつ、なに?有賀さんと手繋いでんじゃん」

「有賀さんの味方かよ」

なぎくんのことも言ってる…

「ってか、別れたの朋美のせいになってるらしいけど…ほんとは、自分が浮気したからじゃないの〜??」

違うのに……

私は目の奥が熱くなるのを感じ、
下を向き下唇を無意識に噛んだ。


悔しい。
悔しい。
悔しい。

「うっせーよ。関係ないやつはだまってろ。…辻、お前に話があんだってよ」

「あ、うん…ここで大丈夫…?」

私は俯いたまま、首を横に振ると朋美は私の手を引っ張って屋上まで来た。

屋上まで行く間、無言だったけど…
朋美の手からは温かさを感じた。