「なにしてるんだ、私」

ぼろ階段に座って、
しばらくすると冷静になった。

馬鹿みたい…

僻みじゃん…。
教室に戻りづらいなぁ


「あれ?有賀さん??」

へ??

名前を呼ばれて顔を上げてみれば、
球技大会の時、なぎくんを呼びに来たイケメンの友達だった。

「サボりですか」

「そーゆー、有賀さんもねー?」

「…」

「朋美と喧嘩したんだって?朋美泣いてクラス戻ってきてさ」

泣かせてしまった…
唯一の友達を。いや待って、友達ってカウントしていいの?仮にも元彼の運命の相手だよ??や、でも、友達は友達か。

「いま、なぎのこと探しててここいるかと思ったら有賀さんがいてさ」

「あ、そう…」

「あいつどこいったんだよ」

「ここ」

そういって、上から降ってきたなぎくん。
なぎくんは、ぼろ階段の上の方にいたみたい。

「なぎ!危ないから上には行くなって言ったろ!」

「母親かよ」

「ったく。んじゃ、俺は戻るからさっさと戻ってこいよ」

「何しに来たんだよ」

なんて言いながら、ちょっと嬉しそうななぎくん。

…私もなぎくんに会えてちょっと嬉しかった。まさか、会えるとはね…


ちょっとは期待してたけど…