「あんたいないと、俺仕事増えるから」

…なんだ、そーゆーことか。
なに変な期待してんだ、私。

「たかが男と別れたくらいで…また、次見つければいーだろ」

たかが男?別れたくらい?
また、次?

違う…違うよ。

「……がう…」

「は?」

「違う…違う違う違う違う!たかが男じゃない!…ほかの人なんて考えられないんだよ!!」

…私は、気づいたら怒鳴っていた。

「なら、なんで自分から突き放した。なんで、諦めた?」

「それは……」


“運命”だから


「なに」

「運命だから…あの二人……赤い糸で結ばれてるから…」

信じてもらえなくていい。
信じてもらえないならそれでいい。
けど、事実と変わりないから。
それが…

事実だから。