なんかなぁ…
早く二人共戻ってこないかなぁ。

複雑だよね。
唯一の女の子の友達とさ、
自分の彼氏が結ばれてるってさ…

まぁ、朋美は泰斗を忘れるために友達になった訳だし…今は、普通に友達だけど。


「ねぇねぇ!ちょっと、中倉くんと辻ちゃんがね!」

「え、なになに?!」

…私がいるテントの後ろでの会話が聞こえてきた。

泰斗と朋美のことだよね、、?

聞いてはいけないっていうのは、
わかってるんだけど…

つい聞き耳を立ててしまう。

「倉庫で、キスしてるの見ちゃったの!」

「え!まじ?!ってか、有賀さんと付き合ってるんじゃなかったっけ?」

「付き合ってる付き合ってる!」

「やー、有賀さん可哀想…」

「これ、有賀さんには内緒だよ?!」

……聞こえてるよ。
周りちゃんと確認しようよ?ねぇ?

目の前が、ぼやぁっと
涙で滲む。いやだなぁ…

いつかは、
こうなる運命だったんだよ。

自分がいちばんわかってるでしょ?

…やっぱり、泰斗の言葉信じるんじゃなかった…。

言葉は運命を変えることなんて出来ない。
自分の意思で変えれるなら、
それは運命なんかじゃない、偽り。