「なーに赤くなってんだよ、ばーか」
おでこをつつかれて、
さらに赤くなる私
ばかみたい。
運命の人じゃないのに、
叶わないのに、
恋なんてして、
時間の無駄。
***
「つ、付き合ってください」
「こちらこそっ」
それはうちの近くの公園での出来事。
私と泰斗は、告白の現場を見てしまった。
まぁ、横を通っただけだけど…
「あのふたりは、繋がってんの?」
「いや、全然。きっと、いつか別れるよ」
「まぁ、別れる別れないにせよ、好きな人付き合えるっていいよな!」
そんなことないと思う
時間の無駄だって、私は思った
「どーかな、運命の人が決まってるのに他の人付き合うなんて時間の無駄だと思わない?」
「そーか?俺は、運命の人が他にいたとしても…好きな人と付き合いたいって思うけど」