「ん」

友達のいない私を見放したりしない。

そして…

「俺の糸、誰に繋がってる??」

私が見えることを、
唯一信用してくれている。

「繋がってない、誰とも」

「え、まじか!!」

「ん、嘘。赤い糸は、あるけど…相変わらず先が遠いよ」

…残念ながら私とは、繋がってない。

「じゃあ、いとは誰と繋がってんの?」

「…ないよ」

「ないって?」

「赤い糸自体ない」

そう、小さい頃から…
私の小指にはない。

いつか、できるって思ってたんだけど…
その時はまだこない。

私にはいないのかな…
運命の人。

「そんなこともあんのか~」

「そーだよ」

「俺といと繋がってたらいいのにな?」

ニッと笑いながらそんなことをスラっと言えるこいつはほんとに…

「ばか//」

私もそうであってほしい。
泰斗が運命の人ならどれだけ幸せだろう。