「誰が…誰のことを?」

あの子のことが好きだから?
もう、無理ってことで…
さようならいいに来たの?

「俺がいとのこと」

「え…?待って、さっきの子は?」

慌てて、泰斗から離れると
真剣な顔をして私を見ていた

「あいつとはなにもない。ただ、1年の頃仲が良かっただけ」

「でも…だって」

「俺は、いとが好きだ」

「い、いきなりそんなこと言われたって」

泰斗の運命の人を、
見つけてしまった以上…

付き合うことはできない。

「無理だよ…」

「なんで?俺といとが…運命の人じゃないから?」

「うん」

「…はぁ。ちょっと、ここじゃ話になんないから中入ってい?」

「あ、うん…」

私は部屋に泰斗を上げた
部屋に入れたのは、久しぶりで…
とても緊張した