かなり、広いホテル内を、ホテルスタッフの後について、ゆっくり歩いていた。
広い廊下の外は、新緑の緑が広がり、広大な庭が見えた。

「きれい…。」
つい、足を止め、呟いたに絢香に、晃も足を止めて庭を見た。
「本当だな。」
と晃も外に目を向けた。

「あちらの、奥にはチャペルが、向こうの湖の向こうが浅間山です。」
ホテルのスタッフも足を止めて、説明してくれた。
湖の向こうの浅間山が美しく見えた。


こちらが、お部屋です。
「私は大丈夫なので、彼女の荷物と案内お願いします。」
と言うと、晃は自分の部屋に入っていった。

「こちらです。」
とドアを開けられた部屋は、
「すごい…。」
つい、言葉が漏れた。
「エグゼクティブスイートルームです。こちらがリビングになり、この奥がベッドルームになります。バスはこちらで…」
説明を受け、荷物を運んでもらい終え、絢香は1人になった。
大きな、ガラスの窓から先ほどの湖と緑が見えた。

窓のそばに置かれた、椅子に座り、
(ー あたし、何してるんだろ?)
絢香は嬉しさを通り越し、なにか、不安とも言えぬ、心細い気持ち抑えていた。