「………あのさ、さくら。俺、」



久しぶりにちゃんと名前を呼ばれて、

なぜか胸が高なった。




「………なんでこっち向かねえの?」


「…り、理由はないけど」


「こっち向けよ」



渚にアゴをクイッともちあげられて、

むりやり顔を渚の方へと向けられる。



えっ、何この状況。

私、こいつに襲われてる!?



「な、渚落ちつい「黙って聞けよ」



渚の強い口調に思わず口ごもる。