「ケーキ作ったから食べてってって 誘ったのよ〜、ね?さくらちゃん」 「あ、はい」 「…ふーん」 部活終わりの渚は大きなエナメルバッグを肩から下げていて、 片方のイヤホンを外しながら私に近づくと 「いちごもーらい」 覆い被さるような形で手を伸ばした。