「爽汰くん……!?」 「………ごめん」 爽汰くんの抱きしめる力は強くて。 「…振られるってことは分かってる。 でも、もう少しだけ…こうさせて…」 「爽汰くん………」 爽汰くんの声は弱々しくて。 何も言えずに、 抱きしめられていると。 ーーガチャン 屋上の扉が開く音がした。