「あの、」 後からポンッと肩を叩かれた。 「え?あ、はい」 「トマト、落ちてたよ」 そう言ってわたしの嫌いなトマトを渡してくれたのは、 渚にも劣らぬイケメン男子。 この学校のダサいジャージもおしゃれに着こなしていて。 「ありがとうございますっ!」 「いーえ。それじゃ」 名も知らないイケメン男子は爽やかに笑って行ってしまった。