「え?まさか!全然寂しくないし!」



「嘘だね。顔に書いてあるもん」



「……別に寂しくなんか…」




別に、寂しくなんかない。



嫌いな奴と席が離れて嬉しいに決まってる。



………なのに。




「じゃあなんで落ち込んでんの?」



「そ、そんなことないよ!いつも通りだし!!」



「…そう。ならいいけど」




夏海は一息つくと、



「でも自分の気持ちに素直にならないと取り返しのつかないことになるからね?」



それだけ言うと、トイレ行ってくる、と言って行ってしまった。