とりあえず…家に帰ろう … ガチャッ ただいまは言わない いつの間にか言わなくなってた 奥の部屋からテレビの音が聞こえる 入ると、机の上に数え切れない程のビールの空き缶 「…おじさん、飲みすぎだよ」 「ん…うぉお、春陽、ヒック、酒なくなった、買ってこいよ…ぉ」 おじさんの小さな町工場が倒産してから1週間 毎日昼に起きて、昼から酒を飲む バッカじゃないの ただでさえ、悲しくて、虚しい時に なんでこんなバカみたいなことしてんの? 「…今はそういう気分じゃないから」