「……で、この時に……」
先生が話をしてるけど、全然頭に入ってこない
「山本」
「はい……」
「あとで来なさい」
「……はい」
怒られる……って、あたしが悪いんだ……
怒られて当たり前
あたしは心の準備をして、集まりを終えた
「先生……」
「山本……なんで来なかったんだ？」
「アイ……上杉さんと話してました……」
あたしは、正直にアイと話していたことを先生に言った
……怖くて、先生の顔を見れない
ガッカリしてるよね
「……コラ」
先生が一言そう言うと
コツンと軽く頭を叩いた
「……へっ？」
「もうするんじゃないぞ？」
先生は、やっぱり優しい笑顔だった
「はい……」
「今度したら、もうこうしてやる！」
「えっ！」
先生は、あたしのほっぺたをブニっとつまんで
爽やかな笑顔を見せた
「しぇ、しぇんしぇー……」
「ははっ！山本『しぇんしぇー』だってさ！」
先生は笑いながら、あたしのほっぺたをつまんだまま
「あたしぃ、しぇんしぇーなんて……」
うぅっ、つままれたままだから
上手く話せないよ……っ！
「ひゃ、はなしぃてぇー」
「へへっ、離してやんなーい」
先生は、さっきと違うイタズラな笑顔で
あたしのほっぺたを離した
「……もうっ」
「わりぃわりぃ！」
