「アイ、元気になってくれるといいなー」
あたしがそう呟くと、藤原くんは
「だよな!俺、やっぱアイのこと好きだわ!」
……ん??
「さ、さっきも聞いたけど……本気で好きなんだね」
「おう!」
大切な友達が両思いになったのはいいけど……
藤原くん、本気でアイのこと好きなの?
いろんな子と遊んでるってアイも言ってたし
それに……
チャラチャラし過ぎじゃない?
「あの……さ」
「ん?なんだよ鈴葉」
「告白とか……しないの?」
「んー……」
と、藤原くんはしばらく考えて
「そのうちするわ!」
そ……
そのうち!?
「そうなんだぁ……」
あたしは驚いた
恋愛って、そんなもんなの?
あたし、まだ恋したことないから、エラソーなこと言えないけど
……そんなに軽々しく言えるもの!?
「じゃ、あたし家コッチだから……」
あたしが家の方向を指差すと
「そっか!じゃあまた明日な!」
と言って、駆け足で帰ってしまった
