初恋とコーヒー



「……言ってくれないの?」


「恥ずかしいもん……」


アイの顔はますます赤くなった



「……………ふ」

「ふ?」


アイは好きな人の名前を言い出す


「…………ふじ、わら」



「ふ、藤原くん!?」


好きな人の名前を口にしたアイは、へにゃへにゃっと力をなくした


「……うん」


「え……すごい」

「なにが!?」


アイが藤原くんを好きなんて……



「なによその顔……わ、悪い?」

アイは開き直って、あたしを睨みつける


「えぇ?別に……意外だって思っただけ」


あたしはアイを宥める



「ふーん……」


「ねぇ、どうやって藤原くんのこと好きになったの?」


「えっ?」


「馴れ初め……って言うか、そんな感じの」


「あ……あれはね……」


アイは少し遠くを見ながら、懐かしい目で話し始めた