「はぁ……っ、おはよ、ございます……」


学校まで走っていったあたしは、校門で息を整えていた



「山本、なんでそんなに疲れてるんだ?」

「先生……」



先生はキョトンとして、あたしにそう聞く



「走って来て……っ」

「走って来た!?……ははっ、山本っぽくないなぁ?」



先生は笑いながら、あたしの背中をさする


「あたしっぽくないって……?」

「んー?」



先生は少し考えて


「山本って、あんまりそういうことしなさそうだったから……かな?」

「……」



つまり……あたしは「変わった」ってこと?



「あ、もう予鈴なるぞ」

「……はいっ」



あたしは先生に軽くお辞儀をして、教室へ向かった




あたしらしくない……


階段をのぼっている途中、あたしは先生に言われたことを考えていた



うーん……


いい意味で捉えた方がいいのか

それとも悪い意味なのか……



「……まぁいっか」


あたしはぼーっとしてる顔を叩き、教室へ入った



「おはよ……って、上杉さんは?」


教室に入った途端、あたしは女子のクラスメイトに話しかけられる



「アイは今日休みなの」

「上杉さん、まだ熱なのかなぁ……」

「あ、もう風邪治ったって」



あたしはクラスメイトにそう伝えると


「あれ?じゃあなんで……?」


「……」



こんな時

どう言えばいいんだろう



戸惑いながらも、あたしは


「……家の、用事だって!」

「そっかぁ、じゃあ仕方ないよね」



あたしはクラスメイトにそう伝えると、クラスメイトはふらふらとどこかへ行ってしまった