4時彼~君に捕らわれて~



晴がいなくなった後の教室。

先ほどまでざわいついていたのが嘘のように

シーンっと静まりかえっていた。


それまで笑顔でいたカレンは

一気にシラフに戻り

新太郎を見上げた。



『なんで晴を連れてたの?』


『え!?ダメだった!?』


『ダメじゃないけど、
強引に連れてくなんて珍しいから。』



いつも陽気でほとんど人の話を聞かない。

それが新太郎。

人が嫌がる事もする奴じゃない。

それなのに……

カレンは不思議だった。



『晴だって遅れるし…それに……
なーんか、あいつが……』

『あいつ?』

『迎えに来てたキラキラの子。あいつ……』



それまで陽気だった新太郎の顔がくもり



『目が…笑ってなかった………気がして。』




顔をひきつらせていた。

人の話を聞かない新太郎だが

危機察知能力は意外と高め。

動物としての勘が働いたのだろう。



晴を連れて行かないと

自分が危険だと。



カレンはクスッと笑った。



『あんたらしいね。』



そして先ほどまで

鳳浩太がいた場所を見つめた。



『けなげな良犬か……只の駄犬か。
それとも……
もっと別の生き物か。』



彼がどんな人間か

カレンは楽しみでしかたなかった。



『…ん?なんか言った?』


『なーんでも!うちらも部活行こっ!』



カレンはそう言って荷物を持って

教室を飛び出した。