4時彼~君に捕らわれて~


初めて会った時から

鳳浩太は分かりやすい程

私への好意を示していた。


あまりにあざと過ぎて誰も本気にしていない。

私もその1人。


こんな私を女として見て

好意を寄せるなど

ありえない。


勘違いしてはならないと

分かっている。


きっとただの冗談か

一時の興味本意に過ぎないだろう。

万が一、私が本気にして……



【えー!先輩、本気にしたんですか?
ウケるーッツ!】



なんて、笑い話にされたら

私は立ち直れなくなるだろう。


それが分かっているからこそ

鳳浩太が、近くにいるのが嫌なのだ。



そろそろ部活に行かないといけない。

部活は大好き。

それでも

彼が迎えに来るこの4時が


私にとって憂鬱な時になっていた。



私が席を立つ事すら、ためらっていると………


ガタンッツ_……



『えっ!?』



新太郎が私の腕みグイグイと引っ張った。

私は引っ張られるまま

新太郎の後をついて行く。



『え…ちょっ新太郎!?』


『何、悩んでんのか知んねーけど、
そんな時こそ部活だろ。
スパーンってアタック決めれば、
モヤモヤぶっ飛ぶから、な!』


そう言うと新太郎は私を

鳳浩太の前に連れて行った。


『晴を頼むなッツ!』


ニカっと笑う新太郎。


『ほらカバン忘れてる!』


さりげなくフォローしてくれるカレン。


そんな2人に見送られ………




『はい、俺に任せてください。』




駄犬と共に今日も部活に

行かざるをえなくなった。