カレン達の会話を知るよしもなく
私と鳳浩太は
体育館へと急ぎ足で向かった。
その途中………
『あのさ鳳君……
もうわざわざ迎えに来なくていいよ。』
1年生の教室から、わざわざ
2年生の教室に来るのも面倒だろう。
迎えをやんわり断ろうとしたのだが……
『浩太……』
『え?』
『浩太って呼んでください。晴先輩!』
無駄にキラキラとしたオーラを放ち
私の要望をスルーした。
でも、私だて負けたくない。
『あのね、今その話をしてるんじゃなくて…』
『浩太!』
『だから、それより……』
『浩太って呼んでくれるまで
話は聞きませんよ。』
………………。
無駄なキラキラ、無駄な笑顔が
今は特に腹立たしく感じた。
『呼べばちゃんときいてくれるのね!?』
『はい!もちろん!』
鳳浩太は幻のしっぽを
パタパタと左右にふった。
名前を呼ばない限り、話が前に進まない。
ここは私が我慢して………
『こ……浩太……。』
恥ずかしい気持ちをこらえ
かすれるような声で
彼の名前を呼んだ。

