美しい景色見て、笑う人。俺はつらそうで抱き留めて泣かせた。何で見ないの私を、そう抱いて君を殺した深いぬくもりは殺意。見詰める瞳は刃物の煌めき、恐いは涙死にたいは悦び、全て書き換えて死んでいったよ一人。俺は知らない君の事なんて、美しくないもの、君は死体見て無言、美しいのはいつも俺。白のワンピース血に濡れた事なんてない。
日本からの貰い物、砂糖コーチングの大きな飴玉は噛んで割って二つんぼ。分け合おうじゃないか。ヤシの木の麓でココナツジュース脇に携えて笑った。幼馴染みの大きな目は金色、フィリアンは美しく輝いていて、本日のお相手ストロウは頭でっかちで黒の目は小さかった。 いつだって、見くびられて泣いた。いつ、もう要らないとフィリアンに言われやしないか。悲しんで、写真みたく美麗のフィリアンに今日も恋した。
イカダ作りをしたっけ。太陽に届く迄の旅と題して沖合い迄が精一杯。夕刻口付けをしてくれたフィリアン、届いたねと金色の目で笑ってくれた。ストロウは今日も泣いた。欲しい、貴女が、でも帰ったらフィリアンには愛している男の子が今日もいる。また泣く。傷だらけの苺の顔は誰も撫でない。左利きの苺の絵は上手、でも誰も見ない。嫌われ者の言う事だけは立派、味方なんていない。
小さなフェアリーストーンが彼の家には一杯あって、暑い夜を涼しく魅せる。美しい魔法に掛けてくれるのはいつも「物」。憧れのフィリアンじゃなかった。朝は空き缶を拾ってから学校をさぼって泳いだ。フィリアンに今日も誘われて。でも彼女の目線は同居している十人の美少年達。俺は涙を海の水で隠した。冷たい水に溶けてく。「一度位見てくれたっていいのに」
金の目に酔う俺は言った事がある。
「お返し、お前だけを見ることはない‼」
目の前で木の枝を尖らせストロウは自分の首に突き付けて言った。やったていいのに、枝はイカダの下に堕ち、フィリアンは悔しそうだ。美しすぎるよお前は、冷たく抱いた。俺の心、今見てくれたの、いんや、見ない。海に二人堕ちてまた沖の外迄泳いだ。呼んでいたのはフィリアンの男の子十人。
「フフ、俺もう無理」
「帰るわよストロウ」
人生は強く紅い心臓突き動かした者勝ち。
そうなの、人生は何物勝ちだと言うのよ。
「あんた達は私よりずうっと下の立場なのよ」
美しさは雷、若い頃の俺は、今日も怒濤の流れの欠片、小さな男の心は本当に綺麗な黒の瞳、浅黒い肌は日本人の苺少年。
「俺最初だったよ」
涙声は唇で塞がれて先生が咳き込んだ。
「授業ですよ」
今日俺はココナツを二個空けて飲む事にした。皆に笑われてフィリアン、一個奪って得意気な美人顔、好き、ストローに混ぜた吐息はフィリアンへの愛、頬を叩き、授業に集中、全部俺には分かる。頭がなかなか良いのが自慢、フィリアンに教えられるのが嬉しい。嫌がる彼女を今日も敬った。厚い唇に切なさを禁じ得ずに前をぼうと眺めた。
俺の家は寺子屋で、部屋は意外に大きい。半分を「物」が占める。フェアリーストーン百個が灰色、貝殻、ヒトデの死骸、珊瑚の死骸、話によるとフェアリーストーンは妖精の死骸、貝も死骸だし、嗚呼人間だけかな、死ぬとくさくなって醜くなるのは。低いベッドは妹と寝る。何でそんなきつく抱くのと嫌がられたりもする。熱病でせいぜい三十年の生涯の俺、妹もそんなものだ。もう、体が熱い。十年前から、可笑しい位体が熱く、医者に永くは無いと言われて。海に浮く背中の夢は、俺の死んだ姿の儘、明日のビジョンであった。明日迄に、遠いフィリアンの家に行けたら、呼んで手に入れよう、等身大の俺を見てくれないかなあと擦れた声が夕闇に泣けた。
俺が日本人でも、変な苺なんて名前の男でも、軽蔑はしなかったな。でも、見くびってるよな、いつだって、俺、明日で死ぬんだ。醜い顔もっと醜くなるんだ。腐敗するんだ。トリにつつかれて花の中に骨埋もれるんだ。
俺の事見て。走って、いつか抱いたよな、フィリアン何つった。
「私だけが素晴らしい女よ」
「言ったな。じゃあ、素晴らしいんなら、口付け以外の時、俺、愛してるっつって…」
一輪のひなげし捧げて、俺の鼓動は、止まった。
「フィリアーン」
同居人の十人の男の子は、幸せそうに学校へ、不思議。奴等と学校滅多にさぼらないのに、俺とは毎度さぼってくれた。金の目笑って太陽だね、今日も、1日、行ってらっしゃーい。
「あれ、ストロウは」
丘の上、沢山のひなげしに囲まれ、一人の少年の風化風葬が執り行われていた。医者に、もう永いこと無いから、余り近寄ってはいけませんよと言われていたフィリアン。汚いなあと思って、彼の事愛せなかったなんて、見もしなかった病の底、彼は何を想ったの。知らない。綺麗、私の方が綺麗よ。フィリアン、健康な男の子十人と、今日も元気に只愛を楽しんでいる。いつもさぼったのは、あれの勉強遅れたらいいのにとむかついていたから。
少女が一人、丘の上、もう骨と皮だらけのストロウにハイビスカスを捧げに参った。フィリアン少女の事知ってた。熱病を患う十歳の少女である。夢を見て生きること叶わず、お金もなく死を待つ、その美しさに儚さに気付かない世界。虫酸が走るフィリアン。その顔も美麗。只、今笑顔のストロウが見えて、深く心を痛めた。
何でも言葉にしやがってストロウ。勉強ばっか偉そうに私めに教えやがって熱病の権現ストロウ。抱けよ私の心を。それでいいんだ愛って。どうしようもない寂しさ埋める為の、只ひとつの手段だったのよ苺人、真っ赤な痘痕顔のストロウ。本当にキレイだったわ愛。
「消毒剤散布したから、もう苺人の家入りなさい。遺産分配よ」
教師が、十人の男の子とフィリアンに紙袋を差し上げた。ニヤリと汚い眼鏡面、一度も、妹が居るので入らなかった。
「なっ、この綺麗な石達は!!」
沢山の灰色の小石、大きいのもある。皆、争奪戦。珊瑚は沖深く潜ったときの物。貝殻は、私とキスして手に入れた物。ヒトデは二人浜で手に入れた物。でも、この石だけは…?意外だった。勉強道具が、鉛筆すら無い。
「いつも、まさか、何もしてなかったの?貴方。天才?私は、沢山勉強して、授業の内容分からなかった。この石!何て愛しいの!盗るな男共、皆私のものよ!!」
ストロウ、見ていた。家の中で心だけになって。
ねえフィリアン、俺の妖精石は、人に愛された者だけのきっと神様からの贈り物。朝の暑さに泳ぎたいと思った瞬間、キャハハと一声、妖精が降り注ぐ時煌めきと共にカタアン、ほら、本当に居る。妖精って、居るんだよ。百個あるよね。寿命迄、毎朝神様が特別に俺にくれた贈り物。本当に妖精だよ。大事にして。まあ、死骸だけどね。
「見ていて。気に喰わない事あったら、逃げるよ」
案の定、汚い気持ちで紙袋に入れた瞬間、キャアアと一声、死んでった。
‹ストローウ、みんな、お前より汚ねえ!!›
ああ、消えた。
痘痕治ったストロウの回りに沢山のフェアリー。特別な少年の生涯だった。名を苺人。源氏名ストロウベリイ。彼は還った。ヤシ実る熱帯雨林に。故郷フィリピンからの長旅、御前の魂は只のヤシ。ココナツの形をした女だと言われて、俺も俺もと似た者が寄って来て本当に可笑しかった。幸せ、求めていたあらゆる「物」が美しい世の中で、俺達は永劫の生を得た。後日フィリアンの魂について訊いた。何と、ほたて貝との事。凄まじい愛を求める美女の御魂は、ホタテなんだそうな。世の中は愛された。フィリアンとストロウベリイよりの愛の御手紙であった。
日本からの貰い物、砂糖コーチングの大きな飴玉は噛んで割って二つんぼ。分け合おうじゃないか。ヤシの木の麓でココナツジュース脇に携えて笑った。幼馴染みの大きな目は金色、フィリアンは美しく輝いていて、本日のお相手ストロウは頭でっかちで黒の目は小さかった。 いつだって、見くびられて泣いた。いつ、もう要らないとフィリアンに言われやしないか。悲しんで、写真みたく美麗のフィリアンに今日も恋した。
イカダ作りをしたっけ。太陽に届く迄の旅と題して沖合い迄が精一杯。夕刻口付けをしてくれたフィリアン、届いたねと金色の目で笑ってくれた。ストロウは今日も泣いた。欲しい、貴女が、でも帰ったらフィリアンには愛している男の子が今日もいる。また泣く。傷だらけの苺の顔は誰も撫でない。左利きの苺の絵は上手、でも誰も見ない。嫌われ者の言う事だけは立派、味方なんていない。
小さなフェアリーストーンが彼の家には一杯あって、暑い夜を涼しく魅せる。美しい魔法に掛けてくれるのはいつも「物」。憧れのフィリアンじゃなかった。朝は空き缶を拾ってから学校をさぼって泳いだ。フィリアンに今日も誘われて。でも彼女の目線は同居している十人の美少年達。俺は涙を海の水で隠した。冷たい水に溶けてく。「一度位見てくれたっていいのに」
金の目に酔う俺は言った事がある。
「お返し、お前だけを見ることはない‼」
目の前で木の枝を尖らせストロウは自分の首に突き付けて言った。やったていいのに、枝はイカダの下に堕ち、フィリアンは悔しそうだ。美しすぎるよお前は、冷たく抱いた。俺の心、今見てくれたの、いんや、見ない。海に二人堕ちてまた沖の外迄泳いだ。呼んでいたのはフィリアンの男の子十人。
「フフ、俺もう無理」
「帰るわよストロウ」
人生は強く紅い心臓突き動かした者勝ち。
そうなの、人生は何物勝ちだと言うのよ。
「あんた達は私よりずうっと下の立場なのよ」
美しさは雷、若い頃の俺は、今日も怒濤の流れの欠片、小さな男の心は本当に綺麗な黒の瞳、浅黒い肌は日本人の苺少年。
「俺最初だったよ」
涙声は唇で塞がれて先生が咳き込んだ。
「授業ですよ」
今日俺はココナツを二個空けて飲む事にした。皆に笑われてフィリアン、一個奪って得意気な美人顔、好き、ストローに混ぜた吐息はフィリアンへの愛、頬を叩き、授業に集中、全部俺には分かる。頭がなかなか良いのが自慢、フィリアンに教えられるのが嬉しい。嫌がる彼女を今日も敬った。厚い唇に切なさを禁じ得ずに前をぼうと眺めた。
俺の家は寺子屋で、部屋は意外に大きい。半分を「物」が占める。フェアリーストーン百個が灰色、貝殻、ヒトデの死骸、珊瑚の死骸、話によるとフェアリーストーンは妖精の死骸、貝も死骸だし、嗚呼人間だけかな、死ぬとくさくなって醜くなるのは。低いベッドは妹と寝る。何でそんなきつく抱くのと嫌がられたりもする。熱病でせいぜい三十年の生涯の俺、妹もそんなものだ。もう、体が熱い。十年前から、可笑しい位体が熱く、医者に永くは無いと言われて。海に浮く背中の夢は、俺の死んだ姿の儘、明日のビジョンであった。明日迄に、遠いフィリアンの家に行けたら、呼んで手に入れよう、等身大の俺を見てくれないかなあと擦れた声が夕闇に泣けた。
俺が日本人でも、変な苺なんて名前の男でも、軽蔑はしなかったな。でも、見くびってるよな、いつだって、俺、明日で死ぬんだ。醜い顔もっと醜くなるんだ。腐敗するんだ。トリにつつかれて花の中に骨埋もれるんだ。
俺の事見て。走って、いつか抱いたよな、フィリアン何つった。
「私だけが素晴らしい女よ」
「言ったな。じゃあ、素晴らしいんなら、口付け以外の時、俺、愛してるっつって…」
一輪のひなげし捧げて、俺の鼓動は、止まった。
「フィリアーン」
同居人の十人の男の子は、幸せそうに学校へ、不思議。奴等と学校滅多にさぼらないのに、俺とは毎度さぼってくれた。金の目笑って太陽だね、今日も、1日、行ってらっしゃーい。
「あれ、ストロウは」
丘の上、沢山のひなげしに囲まれ、一人の少年の風化風葬が執り行われていた。医者に、もう永いこと無いから、余り近寄ってはいけませんよと言われていたフィリアン。汚いなあと思って、彼の事愛せなかったなんて、見もしなかった病の底、彼は何を想ったの。知らない。綺麗、私の方が綺麗よ。フィリアン、健康な男の子十人と、今日も元気に只愛を楽しんでいる。いつもさぼったのは、あれの勉強遅れたらいいのにとむかついていたから。
少女が一人、丘の上、もう骨と皮だらけのストロウにハイビスカスを捧げに参った。フィリアン少女の事知ってた。熱病を患う十歳の少女である。夢を見て生きること叶わず、お金もなく死を待つ、その美しさに儚さに気付かない世界。虫酸が走るフィリアン。その顔も美麗。只、今笑顔のストロウが見えて、深く心を痛めた。
何でも言葉にしやがってストロウ。勉強ばっか偉そうに私めに教えやがって熱病の権現ストロウ。抱けよ私の心を。それでいいんだ愛って。どうしようもない寂しさ埋める為の、只ひとつの手段だったのよ苺人、真っ赤な痘痕顔のストロウ。本当にキレイだったわ愛。
「消毒剤散布したから、もう苺人の家入りなさい。遺産分配よ」
教師が、十人の男の子とフィリアンに紙袋を差し上げた。ニヤリと汚い眼鏡面、一度も、妹が居るので入らなかった。
「なっ、この綺麗な石達は!!」
沢山の灰色の小石、大きいのもある。皆、争奪戦。珊瑚は沖深く潜ったときの物。貝殻は、私とキスして手に入れた物。ヒトデは二人浜で手に入れた物。でも、この石だけは…?意外だった。勉強道具が、鉛筆すら無い。
「いつも、まさか、何もしてなかったの?貴方。天才?私は、沢山勉強して、授業の内容分からなかった。この石!何て愛しいの!盗るな男共、皆私のものよ!!」
ストロウ、見ていた。家の中で心だけになって。
ねえフィリアン、俺の妖精石は、人に愛された者だけのきっと神様からの贈り物。朝の暑さに泳ぎたいと思った瞬間、キャハハと一声、妖精が降り注ぐ時煌めきと共にカタアン、ほら、本当に居る。妖精って、居るんだよ。百個あるよね。寿命迄、毎朝神様が特別に俺にくれた贈り物。本当に妖精だよ。大事にして。まあ、死骸だけどね。
「見ていて。気に喰わない事あったら、逃げるよ」
案の定、汚い気持ちで紙袋に入れた瞬間、キャアアと一声、死んでった。
‹ストローウ、みんな、お前より汚ねえ!!›
ああ、消えた。
痘痕治ったストロウの回りに沢山のフェアリー。特別な少年の生涯だった。名を苺人。源氏名ストロウベリイ。彼は還った。ヤシ実る熱帯雨林に。故郷フィリピンからの長旅、御前の魂は只のヤシ。ココナツの形をした女だと言われて、俺も俺もと似た者が寄って来て本当に可笑しかった。幸せ、求めていたあらゆる「物」が美しい世の中で、俺達は永劫の生を得た。後日フィリアンの魂について訊いた。何と、ほたて貝との事。凄まじい愛を求める美女の御魂は、ホタテなんだそうな。世の中は愛された。フィリアンとストロウベリイよりの愛の御手紙であった。


