「不安だったんだ。俺、普通の男よりそばに居られる時間が少ないから。誰かに取られないかって」 薫くんの脱ぎ捨てられたスニーカーが視界の端に入って、そちらに気を取られていると整った顔が目の前にあった。 「薫く……」 「目を閉じて」 そう言われて大人しく従って目を閉じると同時に唇が重なった。