由美子がコインケースとスマートフォンを持って医務室を出ていったのを確認して、私はバッグの中からスマートフォンを取り出してバッグをベッドの上に放り投げた。


医務室から一番近い自販機までは往復で早くても8分くらいか。



「ごめんね、由美子。」



自分の身体に掛けられた布団をめくって床に足をつく。


タイツ越しとはいえひやりとした冷気が足元から伝わってきて、小さく身震いをしながら医務室の扉に向かった。